資源エネルギー庁が 5 月 12 日に公表した給油所小売価格調査(5 月 11 日時点)で、レギュラーガソリンの全国平均は 169.4 円/Lとなりました。前回調査(4 月 27 日)比で -0.3 円 と微減し、4 月以降続いていた 3 週連続値上がりがいったん止まる 形となりました。GW 期間中(5 月 4 日)の調査はカレンダー上スキップされたため、約 2 週間ぶりの更新です。
直近 4 調査の全国平均推移(レギュラー)
| 調査日 | 全国平均 | 前回比 | コメント |
|---|---|---|---|
| 4 月 13 日 | 167.5 円 | +0.1 円 | 横ばい、急落止まる |
| 4 月 20 日 | 169.5 円 | +2.0 円 | 1 ヶ月ぶりの本格上昇 |
| 4 月 27 日 | 169.7 円 | +0.2 円 | 3 週連続上昇、170 円目前で頭打ち |
| 5 月 11 日 | 169.4 円 | -0.3 円 | GW 明け一服、戻り基調が一旦終了 |
3 月 16 日に一時 190.8 円 まで急騰した局面からは約 21 円下、4 月上旬の安値圏 167 円台からは約 +2 円の水準で、急騰の反動局面が完了し、レンジ相場に移行しつつある 局面と捉えるのが自然です。
3 油種そろって微減
| 油種 | 4 月 27 日 | 5 月 11 日 | 前回比 |
|---|---|---|---|
| レギュラー | 169.7 円 | 169.4 円 | -0.3 円 |
| 軽油 | 159.0 円 | 158.8 円 | -0.2 円 |
| ハイオク | 180.5 円 | 180.2 円 | -0.3 円 |
3 油種ともほぼ並行して -0.2 〜 -0.3 円の小幅な下落となりました。特定の油種に固有のショックがあったわけではなく、ガソリン市場全体が同じ方向に静かに動いている ことを示しています。
値上がりが止まった 4 つの要因
1. GW 駆け込み需要の一巡(最大要因)
例年 GW 直前は帰省・行楽の駆け込み需要で +1〜3 円の上振れが見られ、4 月 27 日調査の +0.2 円もその初期反映と考えられます。今回は GW 明けの調査 ということもあり、需要のピークアウトが価格に反映された形です。
連休直前 1 週間と直後 2 週間で比較すると、過去 3 年とも -1〜2 円の軟化が見られており、今回も例年通りの動きと言えます。
2. 原油・為替の小康状態
ドバイ原油は 4 月後半に米イラン 2 週間の戦闘停止合意・ホルムズ海峡通過再開で一旦鎮静化し、5 月上旬は 105〜110 ドル/バレルのレンジで推移しています。USD/JPY も 150 円台中盤で大きな変動はなく、為替・原油の両面から上昇圧力が緩んだ 局面でした。
ただし停戦終了後の動向次第では再び 110 ドル超に振れる可能性も残っており、楽観視はできません。
3. 軽油暫定税率廃止の段階反映
軽油引取税の暫定税率(17.1 円/L)は 2026 年 4 月 1 日に廃止されましたが、卸→小売の在庫サイクルの関係で、価格反映には時間差があります。5 月以降に段階的な下振れ余地 があり、今回の軽油 -0.2 円もその一部と見られます(詳細は 軽油暫定税率廃止の影響)。
4. 補助金は継続中
燃料油価格激変緩和補助金は 5 月時点も継続しており、ガソリンに 35〜40 円/L、軽油・灯油・重油にも同水準の引き下げ効果があります。補助金の縮小・終了はまだ発表されておらず、これが価格急変を抑える土台になっています(詳細は 補助金記事)。
都道府県別の動向
全国平均が 169.4 円となる中、都道府県平均には 15 円以上の格差 があります。製油所からの距離・地域競争・税制(沖縄の軽減税率など)が主な要因で、最新の県別ランキングは 都道府県別価格相場ページ で日次更新しています。
今後の見通し
- 短期(5 月後半): GW 需要剥落で -1〜2 円の軟化余地、168 円台前半が射程
- 中期(6 月): OPEC+ 増産開始(6 月)が下振れ要因、ベースシナリオ 167〜170 円
- 上振れリスク: 中東情勢の再燃、補助金縮小議論の本格化、円安進行
- 下振れリスク: OPEC+ 増産前倒し、軽油暫定税率廃止のフル反映、補助金維持
詳しい予測シナリオは 2026 年 5 月版 ガソリン価格の今後の見通し を参照してください。
賢い給油タイミング
値上がりが止まったとはいえ、3 月急騰前の 158 円台にはまだ遠い水準です。次のいずれかが該当する場合は早めの給油が有利です:
- 普段使いのスタンドが県平均より 3 円以上高い → アプリで近隣の最安値を確認
- 平日と週末で 5 円以上の地域差がある → 平日のセルフを狙う
- 補助金縮小ニュースが出た翌日 → その日のうちに給油(数日で価格に反映)
逆に 今すぐ満タンにする必要がない 場合は、GW 明けの軟化局面を待って 5 月後半に給油するのも合理的です。
まとめ
- 5 月 11 日時点のレギュラー全国平均は 169.4 円、前回比 -0.3 円で 3 週連続上昇が一服
- 軽油・ハイオクも同方向に -0.2 〜 -0.3 円の小幅下落
- GW 駆け込み需要の一巡、原油・為替の安定、軽油暫定税率の段階反映、補助金継続が背景
- 5 月後半は -1〜2 円の軟化余地、168 円台前半が射程
- 上振れリスクは中東情勢の再燃、補助金縮小議論の本格化
価格データは資源エネルギー庁「給油所小売価格調査」(毎週月曜公表)に基づきます。次回調査結果は 5 月 19 日公表予定で、本記事の続報として速報します。
よくある質問
Q. 5 月 12 日時点のガソリン全国平均はいくらですか?
資源エネルギー庁の 5 月 11 日調査でレギュラー 169.4 円、軽油 158.8 円、ハイオク 180.2 円です。前回調査(4 月 27 日)比でレギュラー -0.3 円、軽油 -0.2 円、ハイオク -0.3 円と、3 油種そろって微減となりました。
Q. なぜ 3 週連続値上がりが止まったのですか?
GW 期間の駆け込み需要が一巡したこと、原油・為替が比較的安定していたこと、補助金が継続していることが主な要因です。3 月急騰局面後の戻り基調がいったん落ち着き、169 円台での横ばい圏入りを示唆する動きです。
Q. 連休明けはさらに値下がりしますか?
例年 GW 明け 2〜3 週は需要剥落で -1〜2 円の軟化が見られます。ただし OPEC+ の 6 月増産合意効果と中東情勢次第で振れ幅は変わります。ベースシナリオでは 5 月後半に 168 円台前半まで緩む可能性があります。
Q. 軽油・ハイオクも下がっていますか?
軽油は 159.0 円 → 158.8 円(-0.2 円)、ハイオクは 180.5 円 → 180.2 円(-0.3 円)と、レギュラーと同じく小幅な下落です。軽油の暫定税率廃止効果は段階的に反映中で、今後さらに下振れ余地があります。